説明文で精読の力が身についてきたら、次のステップとして取り組むべきなのが論説文です。論説文は、読解力を「完成形」に近づけるための、いわば仕上げのトレーニングになります。


論説文とはどんな文章か

論説文は、筆者があるテーマについて

  • 問題提起をし
  • 自分の意見・主張を述べ
  • その根拠や理由を示し
  • 結論へと導く

という構造をもった文章です。

説明文が「事実を正確に理解する力」を鍛える文章だとすれば、論説文は

筆者の考え方を論理的に追い、評価する力

を鍛える文章だと言えます。


なぜ論説文は難しく感じるのか

論説文が苦手だと感じる生徒の多くは、実は

  • 語彙力が足りない
  • 文と文のつながりを意識して読んでいない
  • 接続語をなんとなく読み飛ばしている

といった共通点を持っています。

論説文では、

  • 「しかし」「つまり」「一方で」「なぜなら」

といった接続語が、筆者の思考の道筋そのものになります。ここを曖昧に読むと、文章全体の意味が分からなくなります。


論説文を読むときの基本姿勢

論説文を読む際は、次の3点を意識してください。

① 筆者の主張はどこか

まず探すべきは「筆者は何を言いたいのか」です。結論は、

  • 冒頭
  • 末尾
  • 段落の最初や最後

に置かれることが多いので、そこを丁寧に読みます。

② その理由・根拠は何か

主張の後には、必ず理由や具体例が続きます。説明文で鍛えた

  • 事実を正確に拾う力

が、ここで生きてきます。

③ 文章の構造を意識する

論説文は

  • 主張 → 理由 → 具体例 → まとめ

という構造を持つことがほとんどです。段落ごとに「この段落の役割は何か」を意識して読むと、内容が整理されます。


論説文も入試問題を使うのが最適

論説文も、随筆文・説明文と同様に、高校入試問題で出題された文章を使うのが最も効率的です。

理由は明確で、

  • テーマが偏りすぎていない
  • 論理が極端に難解ではない
  • 中学生が理解すべき読解力を測る設計になっている

からです。

書店で売っている新書などは論説文のジャンルであるものが多いですが、論理展開が複雑で抽象度も高いため、中学生の段階では適していません。


論説文の設問への向き合い方

論説文の問題では、

  • 筆者の主張を問う問題
  • 理由説明を求める問題
  • 言い換え表現を選ばせる問題

が多く出題されます。

ここでも大切なのは、解法テクニックより

文章を正確に読めているか

です。

設問に迷ったときは、「自分の意見」ではなく、「筆者ならどれを選ぶか」という視点に立ち返ってください。


論説文まで読めるようになると何が変わるか

論説文を正確に読めるようになると、

  • 国語の得点が安定する
  • 社会・理科の文章問題が楽になる
  • 英語長文の論理構造が見えるようになる

といった変化が現れます。

これは、論説文の読解が

すべての教科に共通する「考え方の型」

を身につける訓練だからです。


まとめ

国語の読解力は、

  1. 随筆文で文章に慣れ
  2. 説明文で精読力を鍛え
  3. 論説文で論理を読む力を完成させる

という順番で伸ばすのが最も効率的です。

論説文は確かに難しく感じますが、説明文を丁寧に読めるようになっていれば、必ず乗り越えられます。

この段階まで到達すれば、国語の読解力は高校入試レベルでは大きな武器になります。